新型コロナワクチン開発順調?ノババックス社がCEPIから新たに3億8800万ドル 記者 尾尻和紀 報道

2020年5月11日、米国のワクチン会社ノババックス社は第1四半期の決算を発表し、新型コロナウイルスワクチン「NVX-CoV2373」の前向きな進捗状況を明らかにしました。また、CEPIから臨床開発のための追加資金として新たなに3億8400万ドルの追加資金を受けましたと発表しました。発表後、ノババックスの株価が11日の時間外取引で一時20%上昇し、新型コロナ感染の拡大から数ヶ月で10倍以上になり、真の「国民の希望」となっています。

NVX-CoV2373は、ノババックス社独自のnanoparticle技術プラットフォームを用いて作られた安定なSARS-CoV-2プレフュージョンタンパク質で、抗原の三次元構造を効果的に確保し、免疫効果を最大限に発揮できます。また、独自のコアアジュバント「Matrix‑M」を活用し、注射部位に抗原提示細胞を刺激して局所リンパ節抗原提示を高めることで、免疫反応を高め、中和抗体を高濃度に刺激します。

エキノシチン特異的抗体を決定した動物モデルにおいて、NVX-CoV2373は免疫原性が高く、SARS-CoV-2とACE-2受容体との結合を阻害する中和抗体を有することが確認されました。また、ウイルスクロストリジウムタンパク質のACE-2受容体への結合および野生型ウイルス中和抗体への結合が阻害され、1回の免疫後に高レベルのウイルスクロストリジウムタンパク質特異的抗体が出現することが観察されました。マイクロニュートラル抗体価は2回目の投与後、1回目の投与に比べて8倍に増加しており、一般的にマイクロニュートラル抗体価が高いことは、ワクチンが身体を保護する効果を持つ可能性があることを示す重要な指標と考えられています。

この好結果を受けて、官民連携パートナーシップの感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)は、NVX-CoV2373の臨床開発に3億8,400万ドルを追加することを決定しました。

NVX-CoV2373は今月から臨床試験を実施し、早ければ7月上旬には予備的な有効性と安全性の結果が得られる見込みで、新たな新型コロナウイルスワクチンの中で最も成功すると期待されています。

記者 尾尻和紀 報道

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